・オペアンプで重たい負荷は駆動できる?できないよ!


※※ここから導入※※

PR X6は電流増幅部がICだけど、負荷が重たくても特性は極めて良い。
まともな設計されていないディスクリートアンプとも、
ICを適当に組み合わせただけのアンプとも、全く違う。

その特性の良さが理解できない・部品の点数やコストでしか見られない
残念な人がいるらしいので、過去に取ったデータを公開ーーー。
PR X6の詳細は、当該ページを見てね。
特性良いのは当たり前で、重視しているのはその先だから、データから見える部分はわずかだけれどもね。

※※ここまで導入※※


そんなわけで、オペアンプICを2倍の非反転増幅回路にして33Ωの負荷を接続した際の10kHz THD+N。
電源電圧は約8V(±4V)、帯域幅は400-80kHz。
もっと測定しているけれど、面白いところだけ掲載しておく。
このあたりの歪みはデータシートに載っていないので、自分で測るしかない。

 

海外Aはかなり良い。日本Aもまあこんなもんでは。海外Bと日本Bはいまいち。
日本Bはちょっと色々とおかしかったので途中でやめて、歪み成分を観測した。

日本Bで0.5V弱出力した際の歪み成分は以下のとおり。
 

完全にゼロクロス歪みが出ている。
この歪みは、もちろん負荷が軽くなれば…すなわち、限りなく無負荷であったり、
入力インピーダンスが高いバッファを出力に挿入すれば消える(極端に小さくなる)。
ちなみに日本Bは、21世紀になってから登場した品種。採用例も見かけるけれど…。

日本Aと海外Aも、最大振幅はかなり小さい。
電源電圧が約8V(±4V)あっても、電源レールまで振れないICはやはり厳しい。
これは構造に依存する部分もあり、負荷が軽くても振れない場合もあるけれど、
だいたい10kΩや600Ω負荷等でデータシートに書かれている。


この測定では極端に重い負荷で測定しているけれど、オペアンプは本来軽い負荷で使うものだし、
実際に負荷軽くして測れば特性良いから、状況に合わせて適切な回路設計をすればよいと思う。

ICもディスクリートも、転がしたり、適当に組み合わせて
回路設計したつもりになっているもの見かけるけれど、そんなに簡単じゃない。
せめてデータシートに載っていることくらいはちゃんと読んで、
適切な評価をしないとさ…。(どちらも欠けているのに商売しているところも結構ある。)


――

・最近TIで流行りの100mAくらい出力できる出力レールツーレールオペアンプはどうなのか

OPA1656は、量産化前にサンプルを入手して測定した。

出力段に限って言えば、大きく進化している。
ただし、負荷が極端に重かったり、大振幅になると、ちょっと怪しくなってくる。
あくまでも、従来のオペアンプの延長の特性であると感じる。

雑音等は、もうなんだか違う技術なのではないかと思ってしまう部分もある。
たぶん、入力部のgmが極端に大きいとかなんだろうけど。



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